数え年で13歳となった子どもに対して、知恵と健康を授けてもらうためにお祓いを受ける十三参り。かつては関西地方で盛んに行われていましたが、近年は関東地方など全国に広がりつつあります。果たして一体どのような行事なのか、由来や参拝に着ていく服装などについて解説します。
十三参りとは一体どんなものなのか
子どもの成長を祝う行事はいろいろありますが、十三参りもその1つだといわれています。数え年で13歳となった子どもが氏神様やお寺に参拝して、知恵と健康を授けてもらうためにお祓いを受ける行事です。数え年で13歳というのは、ちょうど干支がひと回りして、自分が生まれた年の干支に戻る年です。
なぜ、数え年の13歳に参拝するかについては諸説あるといわれています。半元服であり大人の仲間入りをする年齢という説、最初に厄年を迎えるのが13歳であるという説などさまざまです。とくに女の子の場合、初潮を迎えて体が大人へと変わる頃と重なり、体調の変化も大きいことから、昔から厄年とされていました。
このような大事な時期に氏神様やお寺に出向いて、子どもの多福と開運を祈るために、お祓いを受ける風習が昔からあるのです。実は十三参りというのは、関東地方ではあまり馴染みがある行事ではなく、七五三よりもマイナーかもしれません。
どちらかといえば、関西地方(とくに京都)で盛んに行われています。関西の場合、地域によっては七五三よりも十三参りの方を盛んに行うところもあります。しかし、近年では関東地方でも十三参りを行う動きが広がりつつあります。東京にある浅草寺では、春先に十三参りに訪れる参拝客が増えているといわれています。これは節分に食べる恵方巻と同じような感じであり、関西地方から徐々に全国に広がりつつある行事の1つなのです。
十三参りで着用する服装について
一般的にこの行事は、旧暦の3月13日前後(新暦の3月13日～5月13日)に行われます。ちょうどこの時期は、小学校を卒業し中学校に入学する時期に重なるため、春休みを利用して氏神様やお寺にお祓いをしてもらう家族が多いです。しかし、氏神様やお寺によっては、時期を特定せずに1年中参拝を受け付けているところもあります。
ところで、十三参りには何を着ていくのかが気になりますよね。一般的には男の子は羽織袴、女の子は大人の晴れ着が正式な装いとなっています。とくに女の子の場合、晴れ着を肩上げ(しつけ糸で肩を仮止めすること)して参拝します。
そして、自宅に帰宅した後に、糸をほどくのが習わしです。ただし、近年は必ずしも羽織袴や晴れ着で参拝する必要はなく、スーツやワンピースや中学校の制服で参拝する家族も少なくありません。
また参拝の流れは、氏神様やお寺によって異なります。ある寺院では護摩祈願を行い、燃え盛る炎の中に供物を捧げているようです。多くの氏神様やお寺では、半紙に自分自身が大切にしている漢字一文字を毛筆で書いた後に、祈祷を受けてからお守りや供物をもらいます。
フォトスタジオで十三参りの記念写真を撮ろう
十三参りは一生に一度の大切な行事です。そして、子どもの成長を願って十三参りを行う家族も増えていて、羽織袴や晴れ着を用意するでしょう。やはり、子どもの成長を写真に残したいと考える家族は少なくありません。そのため、フォトスタジオで記念写真を撮るのが望ましいです。
ただし、十三参りは春先に行うことが多いため、その時期はフォトスタジオが混むことは間違いありません。そのため、早めにフォトスタジオに予約を入れておくことが肝心です。また、羽織袴や晴れ着はレンタルできるので、こちらも早めに予約しておくとよいかもしれません。
大人に近づいてきた子どもの成長を祝い、今後の成長と活躍を願って行われる十三参り。一般的には小学校を卒業した後の春休みに行われることが多いですが、時期を特定せずに1年中参拝を受け付けているところもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。参拝に着ていく服装も羽織袴や晴れ着にこだわる必要はないので、気軽に参拝してみるとよいかもしれません。また思い出として残しておくならば、フォトスタジオで記念撮影をしておくことが望ましいです。
